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生命の起源


 生命の神秘;生命の起源の理論

 生命の起源についての現代の理論

 永久説や天来説に対して、生命が一度は無生物から成立したという考え方を、原発生または狭い意味の自然発生という。根本的には現在の見方に通じるものであるが、初期の原発生説には、知識の不足と単純すぎる考えから、極端や主張もなされた。

 原発生を考えるにしても、正しい科学的理論であるためには、単純から複雑へと連続した移りゆきを考えねばならない。

 ホールデンの理論

 この観点から、生命の起源について最初にまとまった考えを発表したのがイギリスの生物学者ホールデンである。彼は次のように述べている。

@ 無機物や炭素源を含む原始海洋と大気が、太陽からの紫外線をうける。
A そのエネルギーで、分子の間に反応が起こり、有機物ができる。
B 有機物が溜まっていき、原始の海は薄いスープになる。
C 日光のエネルギーで、分子の間に反応が起こり、有機物ができる。
D 日光のエネルギーで、有機物の複雑化は、さらに進む。
E 最初の生命活動が始まる。

 オパーリンの理論ーコアセルベート

 ホールデンの考え方とよく似た考え方を、より詳しく体系的に追求したのが、ソ連の生化学者オパーリンである。ホールデンの考え方のなかで、C〜Dへの移りゆきの間に論理の飛躍があり、具体性に欠けている。オパーリンは、この隙間をうめた。

 小滴になる
 いくら複雑な有機物でも、均質な溶液の状態のままでは生命活動は生じにくい。そこでオパーリンは、複雑な有機物質(高分子)が、溶液中で分離して、きわめて小さな滴になると考えた。

 周りと関係しながら発展する
 この小滴をコアセルベートと呼ぶ。コアセルベートは、水中の油滴のように周りと無交渉ではなく、周囲の液と互いに関係しながら発展していくと考えた。

 今後の研究に待つところが多い

 コアセルベートが発展していくためには、酵素作用が必要である。その酵素がどのように進化してきたかについても研究が進められている。また、コアセルベートの主成分も酵素分子もタンパクの類である。したがって酵素の進化を考えるには、タンパクの起源が重要な問題となる。

 この点についても、多くの学者によって研究が進められている。たとえば、アメリカのフォクスは、アミノ酸が、単純な条件のもとで、容易につながりあい、タンパクに似た物質をつくることを示した。

 タンパクからさかのぼってアミノ酸の起源、核酸の起源、原始大気の組成についても、今後の研究に待つところが多い。
 
⇒ 細胞の発見




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