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幻覚とは


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 幻覚とは

 対称のない知覚
 実際に実在しないものが知覚されることを幻覚という。ひと言で言えば、対象のない知覚といえる。

 真の幻覚・偽の幻覚
 完全に知覚の性質をもつ幻覚を「真の幻覚」といい、知覚の性質がなく、むしろ、表象(観念)に近いものを「偽の幻覚」という。

・ 両者は常にはっきり区別できるとは限らないが、区別しようと試みることは、幻覚の一般的性質を吟味するうえに、意味がある。

幻覚の性質
真の幻覚 偽の幻覚
・ 客観性の性質を有する。
・ 外の空間に現れる。
・ 感覚的新鮮さを持つ。
・ 細部まではっきりしている。
・ 意志に左右されない。
(例) 人の悪口が耳にはっきり外から聞こえてくる。
・ 主観性の性質を有する。
・ 心の中に現れる。
・ 感覚的新鮮さを持たない。
・ 細部は部分的にしか分からない。
・ 任意に変えられる。
(例) 人の悪口が腹の中から頭に響く。

 幻覚の種類

 幻覚はその現れる感覚の種類によって、次のように分けられる。

・ 幻聴・幻視・幻嗅・幻味・幻触(電気をかけられたようにピリピリする)・体感幻覚(頭がぐらぐらする、内臓が空っぽになっている)。

 幻覚の現れる場合に、意識障害またはその変容を伴っている場合と、そうでない場合とでは、幻覚の種類が異なる。

・ 前者はアルコール中毒時の意識混濁を伴っている場合、てんかん性、あるいはヒステリー性のもうろう状態、入眠時の半分夢を見ているような時、あるいはメスカリン、リゼルグ酸ジェチルアミド(LSD25)などによる中毒酩酊時がこれにあたり、幻想が主となる。
 
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・ 後者は精神分裂病や慢性覚醒剤中毒のさいに見られ、被害的内容をもつ幻聴(人が悪口を言うのが聞こえてくる)が主である。

 幻覚が起こる仕組み

 幻覚がなせ起こるのかは、現在のところ不明である。

 特殊な幻覚の場合には、大脳皮質の感覚中枢がなんらかの原因で刺激されたり、あるいは脳幹、特に脳脚の病変のさいに幻覚(主として幻視)がひき起こされることがある。

 そのほか、精神分裂病などのとき起こる幻聴は、主として内的言語、すなわち思考が、外的客観的なものに変わったために起こると考えられている。
 
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