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眠り 睡眠


● 眠り ● 眠りとは ● 眠りと身体の変化

 眠りとは

 眠りには網様体が影響を与えている「新しい皮質」の眠りと、視床下部が支配する「古い皮質」の眠りとがある。この二つの眠りが互いに協調しあって、私たちの日々の眠りを作っている。「新しい皮質」の眠りとは精神の眠りであり、「古い皮質」の眠りとは、身体の眠りといってよい。

 視床下部→「古い皮質」という系統は、自律神経の中枢でもあり、身体の眠りをつかさどるだけでなく、昼も夜も身体の状態を支配している。視床下部の活動水準が上昇したときが、覚めた身体の状態であり、低下したときが、眠った身体の状態である。

 眠りに関しては「新しい皮質」の眠りよりも、「古い皮質」の眠りのほうに主導権がある。つまり、視床下部→「古い皮質」の系統が作りだす、身体の活動水準が、あくまで眠りの状態を決める基準となっている。

● 身体の活動が盛んなときは、いくら「いま眠ろう」と思っても、思いのままに眠りに入ることはできない。反対に身体がぐったりしてくれば、いくら頑張ってみても、起きてはいられない。

 身体の活動水準が高いということは、全身の機能が活発であるということである。自律神経系は活発に働き、脈拍や呼吸は速く、皮膚は血色よく、筋肉は力にあふれ、それにともなって精神も高揚している。反対に活動水準が下がると、身体はぐったりと力なく、精神的にもけだるくなってくる。

 寝つきの良い人、悪い人

 眠りは「新しい皮質」の眠りと「古い皮質」の眠りの協調によって作りだされる。この二つの協調がうまくいっていると質の良い眠りが生まれる。
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 眠りの主導権は「古い皮質」の系統が握っているが、「新しい皮質」の系統がまったく従属しているわけではない。非常に疲れて眠くても、意志の力でこれに耐えてさめていることができるのは、この理由である。

 なにかの原因で精神的に興奮すると交感神経を揺り動かして、身体の活動水準を高めることがある。従って眠りに入るためには、まず「新しい皮質」の活動水準を下げる必要がある。そうすると身体の活動水準を引っ張り上げていた力がなくなり、なめらかに眠りに入っていける。寝酒の効用はここにある。

● 「新しい皮質」は一定のリズムで繰り返している単調な刺激に弱い。子守唄で眠る赤ちゃん、単調な講義を聞いたときの学生の居眠り、車中のうたた寝、これらはみな音や振動による単調な刺激によって「新しい皮質」がマヒした結果である。

 寝つきの良い人とは、「新しい皮質」の働きが思いのままに静まってくれる人か、もともと、身体の活動水準の低い人であり、寝つき悪い人とは「新しい皮質」が興奮してなかなか静まらないか、身体の活動水準が、高すぎる人である。

● ノイローゼによる不眠症となると精神の興奮がたかまりすぎて、身体が疲れていても眠れなくなる。

● 思春期に多いナルコレプシーという病気では1日に何回か耐えられない眠りがおそって眠りこんでしまう。これは「古い皮質」の系統の調子がくるい、日に何回も身体の活動水準が低下するためである。

⇒ 眠りと身体の変化
 
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