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意識とは


● 意識 ● 無意識とは ● 意識を支える仕組み

 意識

 意識とは

 交通事故で頭を強く打って、その瞬間から気を失い、気が付くと病院のベッドの上に寝かされているという事がある。この場合、けが人はある時間「意識を失っていた」という言葉を使うが、これを裏がえして考えると、私たちがふつう、起きている時は「意識のある」状態にある訳である。この「意識」とはどういうものであろうか。

 意識とは何か

 本人だけが体験するものである
 私たちは他人を外から見て、その人が喜んだり悲しんだり、なにかを望んでいることをある程度察することが出来る。また、その人から直接話を聞けば、心の中で感じていることを、一層はっきり知ることが出来る。

 しかし、これはあくまでも推察したり聞いた事から判断したに過ぎないのであって、現実のその人の心にあるもの自体を直接知ることは出来ない。つまりその内容は本人のみが本当に知っているのであり、本人だけが直接「体験」していることである。

 全体としての心の働きである
 私たちは、ふつう目が覚めている時には、なにかを見たり聞いたり、ものごとを考えたり、また喜んだり悲しんだり、なにかをしようと望んだりしている。このようなそれぞれの心の働きは、互いに切り離されたものではない。

 これらは混然一体となって各瞬間の心の働きを形作っている。このように、「現在の瞬間に体験される精神生活の全体」が、すなわち意識なのである。

 自分自身に対する意識

 私たちは、なにかを見たり考えたりしている時に、それを自分が見たり聞いたりしているという自覚をもっている。

 これは「自己自身に対する意識」ともいうべきもので、正常な意識の働きにおいては、これが保たれている。また、そのように体験している自分自身というもの(主体)と、その対象とが、はっきり分かれているのが普通である。

 ぼんやりした意識と明敏な意識

 「注意」も意識の働きの重要な性質の一つである。前述のように、私たちは、各瞬間にいろいろな体験を心の中に持つのであるが、それらは一様に、生き生きと体験されている訳ではない。

 あることを考えながら道を歩いていると、親しい人とすれ違っても、十分な挨拶もしないで通り過ぎ、後になって、ハッと気づくことがある。こういう場合には、自分の考えることに注意が集中されていてその他のことは、ぼんやりと体験されているにすぎない。

 あるときに意識されている心の世界を意識野という言葉で表すとすると、体験のされ方は意識野の中心部と周辺の部分とでは違っている。

 この状態は、芝居の舞台の中に、ことさら明るく照らし出された中心の部分と、その周りのやや暗い部分とがあるということにも、例えることができる。

⇒ 無意識とは
 



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