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記憶 健忘


● 記憶とは ● 記憶力を良くする ● 記憶の作られ方

 記憶の作られ方

 記銘には時間がかかる

 最近の記憶ほど忘れやすいという逆向性健忘の事例は、印象が脳に刻みこまれるためには、一定の時間が必要であることを示している。記銘は徐々に作られるものであって、それが十分に強く形作られるまでには時間の経過が必要である。

 動物実験によると、ショックが学習後15分以内に与えられると、学習はほとんど出来ない。しかし、1時間以後に与えられた場合には、なんの影響もない事が明らかにされている。この事からも、子供の勉強の直後、ひどく驚かすようなことは避けたほうがよい。

 記憶はどうしてつくられるか

 記憶は信号の流れである
 もろもろの印象は脳に蓄えられているが、それがどんな精神活動によるものか、生理学的な仕組みはまだよく分かっていない。しかしほかの精神活動と同じように、記憶の仕組みも大脳皮質の複雑な神経細胞の連鎖を、次から次へと伝わる信号の流れであると考えられる。

 脳のなかの閉回路
 脳を組み立てている神経細胞は、お互いに繋がりあって、閉じた環、つまり閉回路を作っており、感覚の信号がこの閉回路の中に送り込まれると、刺激がなくなった後も、残響のように信号が閉じた環の中を、ぐるぐる回っていると考えられている。

 シナプスの構造が変化する
 この反響回路の活動が、十分に持続するか反復されると、閉回路を組み立てている神経細胞のシナプスに構造的な変化が生じて、決まった型の閉回路に信号がいつまでも直ぐに回りうるようになる。

● 信号が度々通ると、シナプスが信号を伝えやすくなることは脊髄の運動神経で確かめられている。

 再認、再生の仕組み
 細胞の構造的変化がひとたび出来ると、かなり長い期間維持され、次に同じような刺激が与えられると、次々に複雑なネットワークの活動を連鎖的に開発していき、始めの経験と同じような経験が生じる。これが再認、再生の仕組みである。ひとたび形成されたネットワークが崩壊すると、忘却ということになる。

 神経細胞の物質的変化
 神経細胞がシナプスを介して信号を受けると、細胞質を組み立てているタンパク質の構造に変化が起きるのではないかという考えが発表された。繰り返して同じ信号がくると、ある決まった型のタンパク質が合成され、それが記憶痕跡の形成であるという考え方である。いろいろの実験によって推測されたものであるが、直接の証拠はなにもない。
 
⇒ 反射とは
 



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