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字を書く 利き手


● 言語能力 ● 言葉の学習 ● 利き手と利き脳

 利き手と利き脳

 利き手

 字を書いたり、箸を持ったりするような片手で出来る動作には、ふつうどちらか一方の手を決めて使う。敏速に、正確に、しかも力が強く入るためで、これが利き手である。

 人間では右手利きの方が左手利きよりずっと多い。左手利きの割合は(両手利きを含めて)右手利きの5〜10%くらいとされ、性別では男の方が女よりも左手利きが多い。

 生まれたばかりの赤ちゃんは両手利きであるが、利き手が表れはじめるのは1〜2歳からで、学齢期までにはかなりの動揺がある。利き手が固定するのは学齢期以後のことである。

 利き手が決まる原因には、遺伝による先天的要因と、生後の環境の影響や社会的な要請による後天的要因がある。現在では、この二説が対立しているがどちらも無視することはできない。

 利き手のほかに、利き目、利き足もある。これは、利き手と同じ側がふつうであるが、例外も少なくない。

 神経路は交差している

 大脳半球は左右に分かれているが、不思議なことに大脳皮質から手足や身体の各部位に行く神経路は、延髄のあたりで左右交差している。したがって、右半身の運動や感覚をつかさどる部分は左脳半球にあり、左半身の運動や感覚は右脳半球に支配されている。

 外傷や脳出血などによって、左脳半球の運動野や、左右交差する場所より上で左側の運動神経か壊れると、身体の右半身が不随となる。

 利き脳

 身体の単純な運動や感覚だけなら大脳の左半球も右半球も、その働きに大差はない。ところが人間に固有な言葉の理解や表現、読み書き、計算能力などは、右手利きの人では左脳半球がつかさどっている。これを利き脳という。

 左手利きの人でも、ほぼ半数以上はやはり左脳半球が利き脳である。しかし左手利きの人の場合は、右脳半球が利き脳の人や、両脳利き(両手利きと同じで、どちら側の大脳半球でも、言葉や読み書きができる)も交じっており、利き手と利き脳の関係は複雑である。

 言葉の発達には、利き脳が固定する必要があると考えられる。利き脳が固定するのは、利き手の決まる時期とほぼ並行する。いったん固定すると、簡単には反対側に移らない。

⇒ 記憶とは
 




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