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痛み 刺激



 

 痛みとは

@ からだの異常をうったえる


 痛みは、健康体で何の刺激も与えられなければ感じられないが、けがとか病気があるという異常な状態のときにおこってくる感覚である。したがって一生、痛みを経験しないで過ごすことさえ可能である。

A 全身に分布する感覚

 この感覚は目が視覚、耳が聴覚、舌が味覚、鼻が嗅覚をつかさどるというように、特殊な器官に特殊な感覚が分化しているのとは異なって、ひろく体中の皮膚や粘膜にゆきわたっていて、からだに害になるような刺激が加わると、それらに対する警告的な信号を発するように仕組まれている。

B 有害刺激に反応する


 痛みには、音波が音を、化学的な刺激がにおいをつくるというように、きまった刺激というものがない。外傷でも炎症でも、物理的なもの化学的なものでも、よくからだに害をあたえたり組織を破壊するものは、いっさい痛みの刺激となる。

C 自由神経終末などで感知するといわれている

 からだの各組織の内部には、自由神経終末とよばれる神経の末端の線維が枝を散ばせていて、これが痛みの刺激を感知して大脳に信号を送り、痛みとなる。
 
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D 強さは測定できない

 痛みの感覚は、感じているその人だけに分かるもので、第三者はこれを推測するだけである。したがって痛みの測定は、せいぜい痛みのある人が、第三者に痛みの強さや性質をことばで伝えるのがもっとも信頼できるが、これにも問題がある。なお、現在この測定について研究がすすめられている。

 痛みと刺激

 痛みには次のように自由神経終末という感覚受容器を、なんらかの刺激が興奮させるときにおこる。

@ 胃が痛む

 胃の痛む人は、もとに胃カタルのような炎症がある人におこる。胃の粘膜は感受性がたかまっているから、肉食などをすると、胃酸の分泌がたかまったり肉のなかの高分子タンパク質や、消化酵素などが胃の粘膜を刺激する。

● 健康な人では、胃内のPH(酸度)が2.0(強酸性)くらいにならないと痛みは起こらないが、胃カタルや胃潰瘍の人は、これよりも弱い酸で容易に痛みがおこる。このとき酸を中和する制酸剤を飲んだり酸の分泌をおさえる薬を飲むと痛みが止まる。

A 頭が痛む

 ある型の偏頭痛では、脳内の血管が拡張して血管壁の受容器が広げられ、また脳腫瘍では、きまった大きさの頭蓋骨に収まっている脳を圧迫するために痛みがおこる。

● このような痛みは、ヒスタミンのように血管を拡張する薬でもおこる。
● 血管を収縮する薬を飲むと治る。

B 関節が痛む

 痛風などのように関節の激痛は、関節液のなかに尿酸結晶ができて、関節嚢にある痛みの受容器を刺激するため痛みが激しくおこる。

C できものが痛む

 化膿性腫物では膿のなかにセロトニン、カリウム、リン物質などの物質があらわれたり、腫物そのものの張力増加などが痛みをおこす。切開して膿を取り去ると治る。
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D 皮膚が痛む

 日焼け後の痛み、レントゲン照射による皮膚炎・凍傷・熱傷などの痛みは、物理的な刺激が、体内に痛みをおこす化学的物質の形成をうながし、それらの物質が痛みの受容器を刺激する。

E 腹腔内出血の痛み

 腹腔内に大量の出血をして痛むが、この場合は、血液成分のなかに痛みをおこす物質ができることと、重力により移動する血液のために痛みの受容器が興奮する。

F 肋膜炎の痛み

 重苦しい肩背痛があるが、これも肋膜空にたまった液のなかに痛みの受容器を刺激する物質ができるためである。

 




 

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