入浴のしかた

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入浴の注意


 入浴のしかたと前後の注意

 かけ湯の効用
 すぐ全身を湯にひたすと急激な熱の刺激作用が起こるので、かけ湯によって身体に準備反応を与える必要がある。

 熱湯はさける
 熱湯に我慢して入ると、たんにエネルギー消費量が増して浴後の疲労が大きいだけでなく第一次反応が強すぎる場合には、頭痛・興奮・不眠などの不快を招くことがある。

 長湯は禁物
 長湯をすると筋肉がゆるみ、全身にだるい感じを覚えるようになる。長湯の後には水を浴びて、皮膚や筋肉を緊張させるとよい。

 食事の後の入浴
 食後1時間は入浴を避ける。食後は消化器に血液が集まって消化器の働きを促すが、入浴すると消化器の血液量が不足して働きが鈍り、消化が悪くなる。

 酒の後の入浴
 酒(アルコール)には血管を拡張させる作用と血管調節の機能を鈍くする作用があり、入浴にも血管拡張の作用がある。飲酒後に入浴するとこれらの作用が重なるため、血液が皮膚に集中し、一時的な脳貧血や循環虚脱(心臓に戻る血液量が不足する状態)を起こすことがある。

 高血圧・心臓病のある人
 39度程度の微温浴をすること。

 脳卒中の後の人
 脳卒中の後、半身麻痺のある人は、39度程度の微温浴をしながら運動練習をするとよい。

 熱い湯に入るとどうなるか

 第一次の反応
 湯の高温に血液が急激に影響されないように、皮膚の血管が収縮して血液は湯から遠い身体の深部に送られる。この結果、皮膚や内臓に次のような変化がおこる。

・ 皮膚は白くなり、鳥肌が立つ。

・ 脳や腹部の内臓は充血し、同時に血圧が上がる。

 また、水圧によって身体の各部分、特に腹部が圧迫され、その結果、動脈よりも壁の薄い静脈は容易に圧縮されて血液を押し出すので、心臓へ帰る血液量は一時的に多くなり、心臓へかかる負担が大きくなる。

・ 熱い湯に入った直後の、血圧が上がり心臓の負担の増すこの時期に、心臓病・高血圧・動脈硬化の人は事故をおこしやすい。

 この第一次の反応は、ぬるい湯に入ってから、しだいに温度を上げていく場合には起こらない。

 第二次の反応
 始めのひと時が過ぎ、身体が温まり体温が上がると、体温を放散するために皮膚の血管は拡張して充血し、脳や腹部内臓の血液量は少なくなる。

・ 虚弱体質の人や病後の人は、皮膚血管が急に拡張すると脳貧血をおこして失神することがある。もともと血管は全部の血管を満たすほどはなく、血管を支配する神経の作用で必要に応じて各部に配分されている。

 入浴によって急に皮膚血管が拡張し、この調節機能が乱れると、脳貧血がおこるのである。




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