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股関節 骨折 症状


 股関節に起こりやすい骨折

 髀臼(ひきゅう)や骨頭の骨折は少ないが、骨頭に接続する大腿骨頚部の骨折は非常に多い。老人になると、特に女性では骨が委縮して弱くなるため、わずかな外力によっても大腿骨頚部骨折を起こしやすくなる。老人が転んだりしたとき、股関節が痛んで起き上がれないような場合には、まず、大腿骨頚部骨折を疑うべきである。この骨折は、もっとも治りにくい骨折の一つである。

 症状
@ 股関節に強い痛みがあり、下肢を動かそうとすると、痛みはいっそう激しくなって起き上がれない。

A 骨折端がはずれていると、下肢は短縮し、外方に回旋する。そのために、ひざや足先が外方に向くようになる。

B 股関節の周囲の腫れは軽度である。

・腫れが強いときは、頚部の根元に近い部分の骨折が考えられる。

C 交通事故などで骨折したような場合には、身体の他の部位にも重症の外傷が合併して、ショックを起こしやすい。

D 安静に、動かないように固定すると痛みはなくなり、1週間ほどで腫れも消える。

・経過が順調なら、約2ヶ月で骨折部は固まって関節運動に入れるようになる。
・4か月目には歩行も可能になる。
 
 治療
@ X線写真で骨折の状態をよく検査して治療法を決め、治療の経過中もときどきX線撮影で調べる。

A 骨折端がかみ合っているとか、まったく骨折端にずれ(転位)がみられない場合では、ギブス包帯で固定して安静に寝ていることでなおる。

B 大腿骨頚部骨折の場合は、その多くは転位があるから入院して整復しなければならない。

C 大腿骨頚部骨折で、ギブス包帯を長期に続けた場合に看護を怠ると、老人では、心臓・肺臓・腎臓などの病気を併発しやすいので、骨折部を釘で固定して、ギブス包帯の期間を短くする手術が広く行なわれる。

D ギブス包帯を用いるときは、1か月後にひざの部分のギブスをのぞいて、小さな窓を開け、膝関節が動かなくならないように、膝蓋骨のマッサージを行なう。

E 高齢者の治療には、その期間を短縮させるために、骨折を接合させずに、金属製またはアクリル樹脂製の人工骨頭を用いて骨をとりかえる手術をすることがある。

F 大腿骨頚部骨折はなおりきらないと、再び痛みがあらわれることがある。古い骨折に対しては手術が必要である。

 家庭での注意
@ 骨折端がかみ合って動かなくなったようなときには、痛みも軽く、起立や歩行ができる。このような場合に骨折がないと早合点して、不注意に扱うと、骨折端が外れて起立できなくなる。

・骨折の有無は、必ずX線写真で診断しなければならない。
 
A ギブス包帯を巻いている期間中は、毎日2〜3回、毎回10分間ほど、横向きや腹ばいになれるように回転して、褥瘡(床ずれ)の発生を予防する。

・局部的に痛みのあるときは、その部位のギブスをのぞいてもらう。
 


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