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 くび・肩・腕の病気

 原因はさまざまに異なっていても、くびや肩、腕などに、疼痛やしびれ感を共通の症状としてともなう病気は比較的多い。これらは、頚腕症候群あるいはくび・肩・腕症候群という名で総称されることがある。

 <頚肋と前斜角筋症候群>
 どんな病気か
@ 頚肋
 先天性奇形で、ふつう、第七頸椎に肋骨のような骨ができたものである。この形態異常が腕神経や鎖骨下動脈などに圧迫を加えると、肩や腕、手指に疼痛やしびれた感じがおこり、手指の血行障害などを起こす。

・頚肋に起こる病気を、頚肋症候群という。

A 前斜角筋
 頚椎の横突起に発して第一肋骨につく筋肉である。この筋肉が収縮、緊張、痙直(けいれん)を起こすと、頚肋がなくても、頚肋の場合と同じ症状をしめすことがある。
 
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・前斜角筋によって起こる病気を、前斜角筋症候群という。

 原因
@ 局所の外傷とか炎症などによって、前斜角筋の収縮、緊張、痙直状態を引き起こす。

A 頚椎の病気(頚椎椎間板ヘルニアや頚椎の変形性脊椎症など)による神経根刺激が前斜角筋症候群を引き起こす原因になることもある。

・近年になって、頚椎の病変が重要な一次的原因になっている場合の多いことが明らかとなり、注目を浴びるようになった。

 症状
@ おもな症状としては、上肢の腕や、指の小指側(ときに親指側)に疼痛やしびれた感じ、知覚の異常をきたす。

A 手指に冷感(ときには灼熱感)を覚えたり、手指の色が青くなったりして血行障害をともなうものもある。

B 鎖骨の上の部分に、圧痛や放散痛がある。

C 頭部を後方へ曲げた状態で、患部側にまわす(前斜角筋が緊張する姿勢)と、脈拍が弱くなったりして、疼痛やしびれ感を増す。反対に緊張のゆるんだ姿勢をとると、症状は消えたり、軽くなったりする。

D なで肩の女性にかかりやすいといわれるが、必ずしもそうではない。
 
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 その他の頚腕症候群
病名 どんな病気か 症状
腕神経叢麻痺 ・腕神経叢は、頚椎の中部ないし胸椎の上部から始まり第一肋骨の前を斜め前外方に出て、鎖骨の下を通り、外下方に向いてわきの下に出ている神経叢である。
・麻痺の原因としては外傷がもっとも多く、鎖骨骨折の合併症として、また、刺傷・挫創・射創・打撲・重量物の荷重・上肢の牽引などによっても起こる。
・次に二つの型に大別される。
・上位型―肩関節の運動は、腕を横にあげることがほとんど不可能。前にあげることはわずかに可能である。肘関節は屈曲が不可能で、上腕外側に知覚障害を認める。
・下位型―手指の運動が強く障害される。知覚障害は前腕の小指側にきて、上腕にもおよぶことがある。眼の異常(瞳孔縮小、眼球陥没、眼裂狭小)を合併する。
 治療
・上腕外転位副子をつけ、薬剤注射や電気療法などを行うことによって、多くは軽快または治癒する。
・骨片などによる圧迫が明らかなものは、これを除去する。
・神経断裂があるものは、早期に神経を縫合する。
・治癒の困難なものには、機能再建のための手術も考慮される。
五十肩 ・40〜50歳ころに発病し、肩関節の疼痛と運動障害をきたす。
・とくに原因はないが、肩関節の周囲組織の老人性変化による。
・1〜2ヶ月で軽快するものから、1年近く持続するものもある。
・予後は良好であるが、再発することもあり、ときに肩関節の運動障害を残す場合もある。
・初期症状に肩関節部の倦怠感と重圧感のほか、さまざまの痛みをともなう。
・いっぱんに、痛みは夜間に強い。
・上腕の側方挙上や関節運動がおかされるので、女性では結髪や結帯動作が困難になる。
・肩の筋委縮は少なく、発赤や腫脹は見られないのがふつうである。
 治療
・保存的療法が中心である。
・初期には安静第一とし、局所固定に加えて温湿布・温浴・超短波・超音波などが応用される。
・初期には、他動運動や局所のマッサージはさけるべきである。
・関節運動障害の時期では、入浴などで局所を暖め、高所にひもをつってぶら下がるなどの他動的な運動練習を根気よく続ける。
外転筋群断絶 ・いずれの場合も、局所の使い過ぎや、組織の老人性変化に外傷が加わって起こることが多い。
・外転筋群断裂は、上腕骨の大結節付着部付近で起こる。
・上腕二頭筋腱断裂は、上腕骨の上部で起こる。
・局所に自発痛や圧痛がある。
・上腕が上がらなくなり、五十肩の場合に似た病状をしめす。
上腕二頭筋腱断裂 ・局所に出血と圧痛がある。
・上腕の屈筋にふくらみがおこり、肘関節が曲がりにくくなる。
 治療
・切れた腱をつなぎ合わせる。
・なお診断を確実にするために、肩関節の中へ造影剤を注入して検査することがある。
肩関節の外傷性脱臼 ・肩関節は、解剖学的にさほど強大でない筋肉や靱帯で構成されており、外傷を受けやすいので、全身の外傷性関節脱臼の約50%にあたる頻度を占める。
・外傷によって肩の関節包が破れ上腕骨の骨頭が関節の外に脱臼した状態をいう。
・いっぱんに、肩関節の前方へ脱臼する場合が多い。
・骨折、神経、血管の損傷などをともなうことがある。
・外傷によらず、肩に力を入れるたびに脱臼するものは、習慣性肩関節脱臼という。
・肩関節の輪郭が変化する。丸みが取れて、とがる。
・上腕はやや外転位をとり、上腕の骨軸は、正常の場合よりも内方に向かっている。
・自動的には、わずかに前後に動かせる程度である。
・他動的には、ある程度まで側方にあげることができるが、検者が手をはなすと、バネ仕掛けのように元に戻ってしまう。
・X線検査で、脱臼の方向と位置、骨折の合併の有無を確かめる。
 治療
・早期に整復すれば成功する場合が多い。
・整復後の数日間は、整復位置で固定し、ついで運動練習にうつる。
・骨折の場合の固定期間は、約3〜6週間である。
・整復に失敗したものや、脱臼後に4〜6週間放置されたものは、手術によって整復する。
・合併症がなければ、30〜40%は完全に治癒するが、肩の運動制限を残したり、習慣性脱臼を起こしたり、肩関節の変形性関節症をきたしたりする場合もある。
肩関節部に起こりやすい骨折 ・骨折部位によって数種に分類されるが、もっともしばしばみられるのは上腕骨上端骨折である。
・その多くは、手掌やひじをついて倒れたときとか、肩をついて倒れたときに起こりやすい。
・肩関節脱臼、神経・血管の損傷を合併することがある。
・外見上、肩関節脱臼によく似た、肩の変形をしめすことがある。
・肩関節付近に皮下出血や腫脹がみられ、自発痛や圧痛がある。
・いっぱんに、上腕の自動運動は全く不能である。
・X線検査は、必ず二方向からの撮影が必要である。
・整復に成功すれば、外転位ギブス固定をする。
・整復の困難なときは手術的に整復し、金属による固定を行う。
・固定期間は4〜6週間で、その後マッサージと運動練習に入る。
・肩関節の外転や外旋運動の障害が残ることもある。

 
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