原発性骨腫瘍

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転移性骨腫瘍


 骨の腫瘍

 ひと口に骨といっても、骨は骨組織や軟骨組織あるいは線維組織、骨髄や血管、神経および脂肪組織など、数多くの組織の集合体である。従って、それぞれの組織の様々な発育段階から発生してくる骨の腫瘍は、きわめて複雑である。

 骨腫瘍の分類と登録性
@ 骨腫瘍の登録性
 1921年、アメリカで最初に採用された。わが国では、1955年ごろから各地区ごとに登録センターを設置し、積極的に症例を集めて、この方面への関心が学問的に高められるようになった。

・骨腫瘍は種類が複雑であるうえに症例も少ないために、その研究が進まず、呼称や分類も不統一で、従来からかなりの混乱を招いていた。登録性は、こられの不都合をなくして骨腫瘍の実体を正しく知る手段として生まれた制度である。

A 原発性骨腫瘍・転移性骨腫瘍
 骨腫瘍は、その発生経路の違い、つまり骨に最初にできたものか、身体の他の部位にできたがんが骨に転移して出来たものかによって、原発性と転移性に分けられる。

B 良性骨腫瘍・悪性骨腫瘍
 原発性骨腫瘍の中には、生命に影響を及ぼさない良性のものと、生命に危険を及ぼす悪性のものとがある。

・転移性骨腫瘍はすべて悪性である。わが国の登録例では、悪性腫瘍の約22%を占め、最も多い発生率をしめしている。

 <原発性骨腫瘍>
・良性のもの ― 骨腫・軟骨性外骨腫・内軟骨腫・骨嚢腫・線維性骨異形成・巨細胞腫など。
・悪性のもの ― 骨肉腫・軟骨肉腫・線維肉腫・細網肉腫・ユーイング肉腫・骨髄腫・血管肉腫など。

 <転移性骨腫瘍>
・各臓器のがんの骨転移 ― 腎臓がん・乳がん・前立腺がん・肺がんなどに多く、おもに成人にみられる。
・神経芽腫の骨転移 ― 小児にみられる。

 症状
 <局所の痛み>
@ 悪性腫瘍ほど痛みが強い
 最初は軽く一過性であるが、しだいに強く持続するようになる。特に良性腫瘍が悪化した場合は、無症状のものが急に痛み始めることが多い。

・この症状は、特に軟骨性外骨腫から軟骨肉腫が発生する場合に多く気づかれる。

A 小児の四肢の骨に多い骨肉腫
 特に膝関節付近によく発生する。このあたりに長く続く痛みを訴えるようなときは、専門医の診断を受ける必要がある。

B 骨折しやすい骨転移巣
 小児の神経芽腫や網膜芽腫、成人の各臓器に原発するがんが転移した場合には、一般は痛みは軽度であるが、病巣部は骨折しやすく、骨折すると急激に痛みを増す。

 <局所の腫脹・熱感>
@ 腫脹の速度が問題
 軟骨性外骨腫のように、外部から大きな腫瘤(しこり)をふれるものでも、良性の場合では、腫れてくる速度は遅く、それほど機能障害を伴わないが、腫瘤が急速に増大して激痛を伴うものは悪性腫瘍を疑ってみる必要がある。

A 熱感と機能障害
 局所にふれてみて熱感のある場合や、罹患肢の機能障害(腫瘍部分に近い関節の運動障害・びっこ・知覚麻痺など)も、むしろ悪性腫瘍に多い症状である。

 経過
@ 悪性腫瘍の場合
 最も悪い経過をたどるものは、骨肉腫・ユーイング肉腫である。線維肉腫・軟骨肉腫・細網肉腫などは比較的長い経過をたどり、成人の骨髄腫・がんの骨転移なども、治療によって数年間の余命を保つことができるが、放置すればこれらの疾患のために生命を失うものが大部分である。

・これらの治療については、さらにいっそうの進歩が強く望まれる。

A 良性腫瘍の場合
 多くの場合は、比較的良好な経過をたどるが、ときには悪性化するものもあるので、じゅうぶんな注意が必要である。



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